オール単板 vs バックサイド合板〜整理された音と表現力、その選択基準について


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概要

アコースティックギター選びにおいて、必ず一度は直面する「オール単板か、合板か」という問い。
これは単なるスペック比較ではなく、“どんな音楽を作りたいか”という本質に直結するテーマです。

本記事では、音の違いを制作視点から整理しつつ、実際に所有している合板ギターの実例も交えて考察していきます。

1. オール単板とバックサイド合板の大きな違い

まず前提として、構造の違いは以下の通りです。

  • オール単板:トップ・バック・サイドすべてが無垢材
  • バックサイド合板:トップのみ単板、側・裏は合板(積層材)

この違いが音にどう影響するか。

■ オール単板の特徴

  • 倍音が豊かで音に奥行きがある
  • 空気感・立体感が強い
  • ピッキングニュアンスが繊細に出る
  • 弾き込むことで鳴りが変化(エイジング)

“表現する楽器”としての完成度が高い


■ バックサイド合板の特徴

  • 音のまとまりが良い
  • 倍音が抑えられ、輪郭が明確
  • 個体差が少なく安定している
  • 環境変化に強い

“扱いやすくコントロールしやすい楽器”


重要なのはここです。

👉 音の8割はトップ材で決まるが、
👉 バックサイドは“音の質感と整理感”を決める


2. 整理された音を求めるなら合板が有利か?

結論から言うと、

👉 「整理された音を“作りやすい”のは合板」

です。


■ なぜ合板が有利に感じるのか

・音が暴れにくい

倍音の広がりが適度に抑えられるため、コードストローク時でも音像が崩れにくい。

・アタックが明確

立ち上がりが速く、リズムの輪郭が出やすい。

・ミックスに収まりやすい

すでに“整っている音”なので、EQやコンプ処理がシンプルで済む。


■ 一方での注意点

「ストローク=合板が上」というわけではありません。

オール単板の場合:

  • コードがリッチに広がる
  • 空間的な美しさが際立つ
  • ただしミックスではやや制御が必要

つまり整理すると:

  • 合板 → コントロールしやすい完成された音
  • 単板 → 表現力が高く、作り込む余地が大きい音

3. 所有している合板ギターの紹介

ここでは実際に使用している合板ギターを紹介します。


◎ Jagard(70年代頃・父の遺品)

日本製のヴィンテージギター。
おそらくバックサイドは合板構造。

このギターの特徴は、

  • 過度に鳴りすぎない落ち着いた音
  • 中域がしっかりしており、コードの芯が見える
  • 古い木材特有の“乾いたニュアンス”

そして何よりも、

👉 音以上に「記憶」を鳴らす楽器

父の遺品という背景も含め、単なるスペックでは測れない価値を持っています。


◎ Yamaha AC1M

現代的な設計のエレアコ。
トップ単板+バックサイド合板という構成。

特徴としては:

  • ライブ・録音どちらにも対応するバランス型
  • ストローク時の分離の良さ
  • ライン出力でも破綻しない安定感

特に感じるのは、

👉 “すでにミックスされたような音”

制作現場において非常に実用性の高い一本です。


4. 楽器選びにとって大事なこと

最終的に重要なのはここに尽きます。


■ 「どちらが優れているか」ではない

  • オール単板=高級・正解
  • 合板=廉価・妥協

という考え方は本質ではありません。


■ 「その楽器に何をさせたいか」

  • 主役として空気感を表現したいのか
  • バッキングとして整理された音が欲しいのか
  • ライブで安定性を求めるのか

■ 制作視点での判断

特にレコーディングを前提とする場合:

  • 音を“作り込む”なら単板
  • 音を“整えて使う”なら合板

最後に

楽器はスペックで選ぶものではなく、役割で選ぶものだと感じています。

オール単板の豊かな鳴りに惹かれる瞬間もあれば、
合板の“ちょうど良さ”に救われる場面もある。

そして時には、音を超えて、
記憶や感情を鳴らす楽器も存在する。

そのすべてが、音楽制作においては正解です。


 

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付録ー調声に最適なヘッドフォン!


付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!

今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。


僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。

その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。

ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。

購入までの経緯

最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。

当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするのですが、聞き疲れしないので気に入っていました。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。

気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。

Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。

調声に最適

結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!

丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。

同じデザインで、ST-90-05ST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。

低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。

最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。

とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!


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