製作で愛用しているベースギターについて

  • 2026年4月12日
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 楽曲におけるベースの役割

ベースは単に低音を補う楽器ではありません。
楽曲全体の「重心」と「時間の流れ」を決定づける、極めて重要な役割を担っています。

ドラムと結びつくことでリズムの骨格を形成し、
コードと結びつくことでハーモニーの方向性を規定する。
つまりベースは、「リズム」と「和声」の両方に同時に関与する、数少ない楽器です。

また、どの音をどのタイミングで鳴らすかによって、
楽曲の印象は大きく変化します。
同じコード進行であっても、ベースラインが変われば、
楽曲の情緒や推進力はまったく別のものになります。

さらに、音色やアタック、サステインのコントロールによって、
楽曲の“質量”や“温度感”までも左右します。

私にとってベースとは、単なる伴奏ではなく、
楽曲の構造そのものを形作るための中核的な存在です。


 TUNE TAB-345 Fretless

TUNE TAB-345は、非常に個性的な表現力を持つフレットレスベースです。

最大の特徴は、滑らかな音程移動と、独特の“歌うような”トーンにあります。
フレットが存在しないことにより、音と音の間を連続的に繋ぐことができ、
メロディックなアプローチにおいて強い表現力を発揮します。

この楽器は特に、空気感や余韻を重視した楽曲において効果的です。
音の立ち上がりが柔らかく、倍音も比較的ナチュラルであるため、
アコースティックな編成やアンビエント寄りの楽曲とも高い親和性を持ちます。

一方で、ピッチコントロールは完全に演奏者に委ねられるため、
演奏には高い集中力が求められます。
その分、音に対する意識が研ぎ澄まされ、
結果としてより繊細なニュアンスを引き出すことができます。

私の制作においては、
「感情の揺らぎ」や「輪郭の曖昧さ」を表現したい場面で使用することが多い楽器です。


 Fender Custom Shop Jaco Pastorius Fretless Bass

このモデルは、フレットレスベースの象徴的存在とも言える仕様を踏襲した一本です。

特徴的なのは、その明瞭で前に出てくるサウンドです。
同じフレットレスであっても、TUNE TB-345と比較すると、
より輪郭がはっきりしており、アンサンブルの中でも埋もれにくい性質を持っています。

特に中域の存在感とアタックのニュアンスが豊かで、
フレットレス特有の滑らかさを保ちながらも、
しっかりと“主張する低音”を作ることができます。

そのため、単なる背景ではなく、
ベースライン自体にメロディ性や存在感を持たせたい場合に適しています。

また、演奏者のタッチによる音色変化が非常に敏感に現れるため、
右手・左手双方のコントロールがそのまま音に反映されます。
この点においても、非常に“演奏者依存度”の高い楽器と言えます。

私の中では、
「内省的でありながらも前に出る必要があるライン」
あるいは「楽曲のもう一つの声」として機能させたい場面で使用しています。


 Fender American Professional II Precision Bass

プレシジョンベースは、エレクトリックベースの中でも最もスタンダードな存在の一つです。
その理由は、音の安定感と楽曲への適応力の高さにあります。

このモデルは、太く芯のある低音と、過度に主張しすぎないバランスの良さが特徴です。
アンサンブル全体を下支えしながらも、他の楽器を邪魔しない。
その絶妙な位置に音が収まります。

また、アタックが明確でリズムとの結びつきが強いため、
楽曲のグルーヴを安定させる役割において非常に優れています。

フレットレスのような音程の自由度や滑らかさはありませんが、
その代わりに「確実なピッチ」と「明瞭な輪郭」を提供してくれます。

私の制作においては、
楽曲の土台をしっかりと構築したい場合や、
リズムの安定性を最優先する場面で使用しています。


 まとめ

フレットレスベースによる“揺らぎ”と“表情”、
プレシジョンベースによる“安定”と“支柱”。

これらを楽曲ごとに使い分けることで、
ベースという楽器が持つ本来の役割――
音楽の基盤でありながら、同時に表現そのものであるという側面――を引き出しています。

 

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付録ー調声に最適なヘッドフォン!


付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!

今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。


僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。

その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。

ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。

購入までの経緯

最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。

当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするのですが、聞き疲れしないので気に入っていました。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。

気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。

Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。

調声に最適

結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!

丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。

同じデザインで、ST-90-05ST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。

低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。

最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。

とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!


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