SynthV【Natalie】化粧(カバー)


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中島みゆきさんのカバー曲「化粧」をUPしました。この曲のアレンジは以前、「宗平朱音」さんが歌って製作したものを使っています。ボーカルスタイルも「宗平朱音」を参照にして作っています。自分の中ではこちらがスタンダードバージョンです。

Natalie

Natalieの声は「宗平朱音」の声にとても近くて仮歌用に使うつもりでしたが、調声が思ったように動いてくれるので、すっかりお気に入りとなって使っています。

 ジェンダーによる感情表現

ジェンダーのパラメータによる感情表現は以前の比較動画でも触れました。

今回の曲でも随所で使用しているのですが、一番わかりやすい箇所は「バカのくせに、あぁ〜♪」のところです。ここをかなり声を太くして強調しています。この部分は曲中のフレーズで3度出てきますが、それぞれのシチュエーションに合わせて強さを変えて調整しています。

スクリーンショット 2024-03-03 23.28.18.

ジェンダーで声を太くするというのはイメージでいうと、文字を太字にする感じです。さらにNatalieにはボーカルスタイルでBoldというのがあって、これがまさに太字ですね。

様々な設定を複合的に活用することで、より人間味のある唱法にしていくことが可能となります。

 英語による子音の調声

英語のデータベースで日本語の歌詞を歌わせる場合、子音の調整が必要となります。特に「t」と「s」の音です。子音を強めに発音するのでノートプロパティで弱めると違和感のない日本語になります。

スクリーンショット 2024-03-03 23.23.05.

【あ「」しが出し「」】の音は「t」の音をみじかくして音も弱くしています。

日本語の歌詞をわざと英語っぽく発音させる場合は問題ないのですが、それ以外でもおかしくなることもあります。

化粧

中島みゆきさんの「化粧」。原曲よりも前述の「宗平朱音」さんバージョンが自分の中ではスタンダードなので、調声にもこちらを参照させていただいています。

 楽曲製作

使用しているバックの弦は、最近ほぼ定番で使っている「Spitfire]のものです。「Appassopnata Strings」という中規模な編成のストリングス音源です。演奏のスタイルによって音源が反応して奏法を切り替えてくれる(短く切る音と長く伸ばす音など)ので作業がかなり早いです。それと補足的にSynchronのストリングス音源、EliteStringsを使っています。2種類のストリングス音源を使ってより緻密に感情表現をしています。

そしてピアノ音源も定番のSynchronのピアノ音源です。このときはアップライトピアノの音を使っています。歌伴の時はアップライトピアノの音を使った方が良い結果が出ることが多いです。ピアノとベース、そして弦の音があるのでアップライトピアノを選択しました。

ベースはこれまた定番のPREMIER SOUND FACTORYのアコースティックベースを使用しています。

 宗平朱音さん

歌い手の「宗平朱音」さんとは、コロナ禍で音楽家が生配信に移行した時期に知り合いました。

一つの声の中にば多くの倍音が含まれている声で、特にMelodyne(波形編集ソフト)で調声するときはボーカルなのに多声楽器として認識することもありました(笑)。

今回も「宗平朱音」の唱法を参考にさせてもらって「Natalie」を調声しました。元の声には到底叶いませんが、生歌を参考にしながら合成音声を調声することで、かなり人間味のある表現に近づけたと思います。

宗平朱音さんの作品は「Spotify」や「iTunes」の音楽サブスクでも聴くことが出来るので、是非生歌もお聴き下さい!

 

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付録ー調声に最適なヘッドフォン!


付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!

今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。


僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。

その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。

ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。

購入までの経緯

最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。

当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。

気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。

Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。

調声に最適

結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!

丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。

同じデザインで、ST-90-05ST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。

低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。

最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。

とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!


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