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「ノルウェイの森」ときいて何を思い浮かべますか?ビートルズ、村上春樹、その両方?いろんなイメージが定着しているこのタイトルですが、「ノルウェイの森」という大自然のイメージとビートルズの音楽の歌詞の内容とは、全く別物なのです。
BeatlesのNorwegian Wood
ビートルズの「ノルウェイの森」の原題は「Norwegian Wood」です。この場合、森とするなら「Woods」ですよね。「wood」だと木材です。
歌詞の内容も「彼女の部屋の木材」のことのようです。なんか「ノルウェイの森」というタイトルから大自然をイメージさせるタイトルですが、どうやら内容は女の子の部屋での出来事のようです。
歌詞の内容
英語の歌詞は著作権の関係で掲載できませんので、僕が翻訳(意訳?)したものをのせておきます。
Norwegian Wood(翻訳:エムフリ)
女の子をちょっと引っかけたんだよ
いや、僕が引っかけられたのかな
彼女の部屋に入ったら、
「これ素敵でしょ、ノルウェイの木よ」
彼女は「そのへんに適当に座って、
ゆっくりしていってね」と言ったんだ
あたりを見回したけど
椅子なんかなかったんだ
ラグに座って彼女のワインを飲みながら
期待して待つことにしたんだ
二人きりで話し込んでいて、
彼女が「そろそろ寝る時間ね」と言ったんだ
彼女は「私、朝から働いているのよ」
と言って笑い出した
「僕は働いてないよ」と言ったけど、
しかたなくお風呂で眠ることにした
目を覚ますと僕はひとり
鳥は飛びたってしまっていた
だからちょっと火をつけてみた
素敵だね、ノルウェイの木は
いろんな解釈の歌詞
ナンパした彼女の家に行って期待してたのに、ほとんど馬鹿にされて一日が終わってしまった。で、最後の一説。
So I lit a fire.
ここが諸説あって、タバコに火をつけた、木を薪にくべた、家に火をつけた、Etc……
これは多分、どうにでもとれる様に漠然とした表現にとどめたんでしょうね。で、僕も直訳で「ちょっと火をつけてみた」という表現にしました。
歌詞が全部過去形になっているので、これは過去にあったことを誰かに話している、という情景を思い浮かべました。酒の席の雑談のような感じでしょうかね。
椅子もない家というので、ちょっと貧困層をイメージさせます。また当時のイギリスでは、ノルウェイの木材で作ったものは「安物」ということらしいです。またノルウェイの木材を使った家には貧困層の人が住んでいたそうです。家具もないような部屋で、人を小馬鹿にしたような女の子。この情景は退廃した場所でのあまり気分の良くない思い出のように感じますよね。
で、最後にひどい目に遭って気分が悪かったので「火をつけてみた」と言ったその先に、「いやいやタバコにだよ」というオチか、もしくは「家ごと燃やしてやった」かは、それぞれのご想像にお任せします、という感じじゃないでしょうか。
個人的には彼女の自慢していた「ノルウェイの木で出来た何か」を燃やした。椅子もないので家具もないはずなので、木というと家しかないのかな...。
村上春樹のノルウェイの森
村上春樹のノルウェイの森はビートルズの曲の内容とは関係なく、この音楽がストーリーの中で存在していて、音楽と記憶が寄り添って進行しているという感じです。村上春樹の小説に登場する音楽は、常にそういう役割を担っています。
大人っぽいティーン
小説への違和感。なぜかこの主人公、おっさんくさいんですよ、考え方が...。達観している感じで...。十代の時に初めて読んだときには違和感しか感じませんでした。
で、10年後くらいにもう一度読んでみたんです。
そうしたら理解できました。これはおっさんが回想している話なので、当然ながら記憶の中の少年は今のおっさんなわけです。なんか、分かりにくいですね(笑)。つまりこの物語はおっさんの記憶の中ので作られているので、思考は現在のおっさんなわけです。
なので、今読んだらまた違う景色が見えるのかな?
難しい映画化
映画化もされましたが、これを映像化するのはヤッパリ難しいと思います。
先に書いたようにおっさんの記憶の中の青年なので、おっさんが作り出した青年なんです。だからちょっとリアルじゃないんですよ。幻想の世界で表現された青春の記憶なので、それは小説を読んだ各自が、自分の幻想の青春の記憶に浸ってこそ得られる情景なんです。
受け手側に想像をゆだねる行為は音楽や小説では可能ですが、映像になるとヤッパリ難しいですね。
そんなこんなで小説の「ノルウェイの森」、まだ読んでない人は読んでみてください。そして歳を重ねてもう一度読んでみたいと思う人も是非!僕もまた読んでみたいと思います。
オリジナルアレンジ
「Norwegian Wood(ノルウェイの森)」のオリジナルアレンジについて解説したいです。
最初に書いたように、この曲の歌詞はどこか不穏な感じと謎めいた結末の部分があって、そのあたりを表現してみたかったんですよね。ということで「サスペンスホラー風」にしてみました。
バックの音で風のような虫が飛んでいるような変な音は、expressiveEのTouchéという入力デバイスを使っています。これは手で叩いたり、さすったりしながら直接音色を自由自在にコントロール出来る、ちょっと変わった入力デバイスです。ちょっとわかりにくい説明ですね。まぁ平たく言ってしまえば、デジタル音源用のデバイスを使って手で音を作っているということです。
詳しく知りたい人は下記リンクで製品情報を見てくださいね(なんか値段めっちゃ高くなってました〜円安の影響?)!
メロディと一緒に流れている音はアコーディナという楽器で、とても美しい音色のリード楽器です。
今後の方向性としては、アコースティック楽器をたくさん使って、デジタルものでも手で演奏したりして、さらに機械的なものとも融合しながら、より人間味のあるボカロ(合成音声)音楽製作に突き進んでいこうと思っています(なんか難解な説明〜笑)。
そんなことで、よろしくお願いします。
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付録ー調声に最適なヘッドフォン!
付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!
今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。
僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。
その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。
ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。
♡購入までの経緯
最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。
当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。
気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。
Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。
♡調声に最適
結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!
丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。
同じデザインで、ST-90-05とST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。
低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。
最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。
とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!
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