音楽制作 DAW 機材 について

  1. piano

Waves のピアノ音源 Grand Rhapsody



DAWで音楽制作していて、ボクの場合、最も気になるのがピアノ音源です。

ミックスやマスタリングのプラグインの老舗メーカー、WAVESから4台目となるピアノの音源、「Grand Rhapsody」が発売されました。今回のものも含め4機種のうち3機種を所有していて、中でもElectric 200は超お気に入りで、最近録音で活躍しまくっています。Electric Grand 80は購入したものの、今のところ使いどころが見つからない状態です(笑)。

☆Fazioli ピアノの第一印象

Fazioli というメーカーのピアノを知ったのは、20年ほど前に読んだ書籍「パリ左岸のピアノ工房」からで、実機に触れたのは10年ほど前のフランクフルトのミュージックメッセです。正直、骨太な音であまりボクの好みではありませんでした。ピアノというのは一度購入すると、その場所に居座る愛人のようなものですから、評判が良くても自分の好みではないものに興味がわきません。

WAVESのFazioli F228

メーカーの宣伝コピーでは、アデルのレコーディングに使われたピアノということですが、まぁ、それはコピーライティングの手法としておいておきましょうかね(笑)。ピアニストにとってピアノというのは全体の響きのみならず、弾き心地も含まれます。レンナー社製の上質のハンマーアクションなどを手持ちのキーボードで再現することは不可能なのですから。ピアノ音源というのはあくまでピアノ音源で、その音を製作の中でどう使っていくかということにつきます。

ポイントは3点、

  1. 3ポイントのマイク設定での音場の変更
  2. WAVES の高品位なエフェクターがついているということ
  3. 15ギガにも及ぶ96kHlzのサンプリングファイル

☆使用感

今後どう使っていくかはもう少し使い込んでからですが、とりあえず即興ピアノソロ演奏してモチベーションが上がるかどうかという感じでチェックしてみました。

ファクトリープリセットはKeyUpノイズが大きくて使えないものが多かったので、とりあえず3種類の音を自分で作ってみました。KeyUpのレベルは2から3.8の間、Pedalのノイズは設定によって0.8から4の間と低めに設定しています。

即興演奏でこの音源を使った場合のモチベーションの持続感も試してみました。

Private Studio

Studio

マイク設定は57+コンデンサのオンマイク+空気感を集音したマイクの3種類。標準的なスタジオ録音といった感じです。典型的なFazioliの音という感じにしてみました。単純なコード進行のバラードのバッキング風のクォーターノートストロークを弾いてみました。こういった単純な演奏でも演奏の空気感がだせる音源だと思います。

My Room

Room

マイク設定は57をメインにして、+演奏者のオーバーヘッドの2種類(スクショではMic1をOffにしていますが、実際は集音率が高めの設定のMic1をメインにして音作りした方が良いようです)。デッドな環境で鳴ってる感じを出すためにFormantを少し下げています。Vel Curveも若干鈍く設定しています。リバーブはOFFです。プライベートレコーディングな感じを出してみました。

Dream

Dream

マイク設定は全体をオフマイク気味にして3種、Formant設定を若干あげています。Compのつまみは何もかかってない状態とミックスするつまみで、他のものもそうですが、かかっている側を少し多めにしています。ここでは高音域を持ち上げているのにもかかわらずFazioliらしさはありますね。教会で即興演奏している感じにしてみました。幻想的な雰囲気で空気感を出したいときに使えると思います。

2019/3/8 追記:最後のデモ音源を今聞くと、ペダルノイズがちょっと気になるレベルですね。実演家はペダルを頻繁に踏みかえるのですが、生ピアノで録音しているときに体感的にここまでペダルノイズは感じないです。生ピアノを録音するときでもかなり意識すると思います。このあたりは調整が必要と思います。

☆総評

実際に生ピアノを弾く人は、かなりKeyUpのスピードが速いです。この音源の初期設定ではKeyUpの音が大きく、生ピアノの感覚で弾くとそのスピードに反応してノイズの塊になります。この部分のレベルを下げることは必須かと思います。それでも演奏時にはキーをあげる瞬間に気をつけて、やさしく〜弾いた方が良いと思います。

音に関しては、かなり良い雰囲気を出してくれます。音自体の作り込みも比較的簡単で、手軽な価格のピアノ音源を探している人には良い選択肢と思います。

あと上位レベルの機種のように、鍵盤をゆっくり下ろした時に音が鳴らない〜ような本物の挙動はしません。音の定位も聴衆側と演奏者側に切り替える設定はこれ単体ではできません。DAWかプラグインで設定しましょう〜♪

音に関しては、Fazioli F228の音をかなり忠実に再現しているのではないでしょうか。あの骨太感がでています。音楽製作において使い方次第で良い味を出すピアノと思います。それと特筆すべきは空気感です。ぱっと聴いただけでは、本物のピアノを演奏しているような空気感があります。この空気感は96kHlzのサンプリングファイルによるところも大きいのでしょうね。今後、使用する機会が多々あるかもしれません。

ペダリングの挙動など、高級な音源と比べるのはちょっとかわいそうですが、音が良いだけに比較してしまいそうになります。それはちょっと酷かもしれませんね、スタンドアローンも対応しているので、安価で質のよいピアノを求めている方にはかなりおすすめのピアノ音源です。ただ、CPU消費量が高めなところが難点かもしれません。

初期設定ではペダルノイズなどかなりわざとらしいところもありますので、再設定は必須かと思います。マイク設定や音色など、自分で音を作り込んでいくとさらに音は良くなります。

☆チューニングについて

基本値、A6=440Hzですので、442Hzの生楽器とあわす際にはチューニングを変更しなければいけません。しかし、この音源にはチューニング機能が付いていません。GM音源であればRPN(#cc101=0 #cc100=1  #cc6で数値)で微調整しますが、ほとんどのソフトウェア音源の場合この方法は不可能です。この音源も出来ませんでした。なので、DAWの中のピッチベンド数値200あたり(LOGICの場合は3)で入力固定(ピアノの音が入る直前あたりに)することで、おおむねA6=442Hzになります(ピッチベンドのRPNの初期値が2であることが前提です。たいてい初期値はそうなっています)。ピッチベンドで永続的にチューニングを上げるということですね。生楽器とのレコーディングの際にはご参照ください。

この記事は2017年5月21日、kamide.netで公開したものをコチラのブログに転載しました。

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音楽制作について自由に綴っていきます。毎日音楽と関わっています。死ぬまで続けます。それは単純に自分にとって一番、幸せになれる方法だからです。そういったことも含めて、いろいろ綴っていきたいと思っています。

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